「遠方で一人暮らしをしている親のことが心配」「体調は大丈夫かな?」と、気になっている方も多いのではないでしょうか?
少子高齢化に伴い、一人暮らしの高齢者が、急速に増加しています。離れていても、お互いが安心して暮らせるよう「見守りサービス」を検討している人も多いですよね。
高齢者の生活をサポートしてくれる見守りサービスは、カメラを設置して見守りができるものや、センサーを活用し安否確認を行うタイプ・GPSを用いて居場所を把握できるものなどさまざま。
そして、電話での見守りサービスも提供されています。電話型であれば、見守りサービスに抵抗のある親御さんでも、気軽に始められる可能性が高いでしょう。
本記事では、見守り電話サービスとはどのようなものか、メリット・デメリットやおすすめサービスについて詳しく解説していきます。
高齢者向け「見守り電話」ってどんなサービス?
高齢者向けの見守り電話サービスとは、電話での安否確認を、代行してくれるサービスです。
離れて暮らしていると、毎日電話したくてもタイミングが合わないことも多く、忙しくて電話できないこともありますよね。
見守り電話のサービスを利用すれば、あらかじめ設定した「都合の良い時間帯」に、電話で安否確認を行ってもらえます。
「自動音声」による見守りや、オペレーターが直接電話をかけてくれるタイプなどがあり、電話の頻度が選べるサービスも。
「応答がなかった」「体調が良くない」など、見守る側のご家族に連絡が届きます。
「週1回」「1日置き」「毎日」など、ご家族に合わせて選択できるサービスが多いので、使いやすいでしょう。
高齢者向け「見守り電話」のメリット
一人暮らしの親御さんの見守りに、電話を取り入れるメリットには、次のようなものがあります。
- 見守りサービスに抵抗のある方でも受け入れやすい
- Wi-Fi不要で利用できるのもが多い
- 他の見守りサービスと比べて費用が安い
1つ目は、見守りサービスに抵抗のある老人でも「電話なら良いかな」と感じることが多い点です。
カメラ型見守りサービスは、見守る側のご家族にとって安心できるサービスですが「自由な時間が奪われる」「見張られているようで居心地が良くない」といった老人が多いのも事実。
しかし、見守り電話であれば、スムーズに受け入れられます。普段の生活スタイルを変えることなく、手軽に始められるのも嬉しいですね。
メリットの2つ目は、Wi-Fi不要で利用できること。
高齢者の見守りでは「インターネット環境が必須」となるサービスが多くなっています。
しかし、見守り電話サービスは、自宅に電話(スマートフォンでも可)さえあればすぐに始められる点もポイント。
面倒なネット開通工事も必要ありません。
3つ目のメリットは、他の見守りサービスよりも、比較的安く利用できることです。
見守りサービスの中には、初期費用だけで5万円~10万円(本体料金や工事費用・事務手数料など)かかるものもあります。月額料金も3,000~5,000円程度かかるものが一般的。
一方で見守り電話は、サービスや電話の回数によって異なりますが、2,000円前後で使えるタイプが多くなっています。Wi-Fi費用もかからないため、続けやすいでしょう。
高齢者向け「見守り電話」のデメリット
老人にも受け入れられやすい「見守り電話」のサービスですが、気をつけておきたいデメリットもあります。
- 万が一の事態に対応できない
- 耳が遠いと着信に気づかないこともある
- 正確な体調は把握できない
デメリット1つ目は、万が一の事態が起こった場合、対応ができないことです。
見守り電話は、多くても「1日1回」の安否確認となります。
例えば、朝早くに安否確認が行われた場合。午前中は元気だったとしても、昼に体調が急変して動けなくなるケースも珍しくありません。次の安否確認は翌日の朝になりますので、20時間前後、事態に気づけないということになってしまいます。
また、夜中に突然具合が悪くなることも多いため、もしもの時に備えるのは難しくなります。
2つ目のデメリットは、耳が遠い高齢者の場合、電話の着信に気づけない可能性も考えられること。
加齢性難聴によって、年齢を重ねるごとに、さまざまな音が聞こえにくくなってしまいます。インターホンや電話・テレビの音や人との会話など、その影響は広がってしまうのです。
親御さんは、変わりなく元気に過ごしていたとしても、着信音に気づかず「緊急事態」と判断されてしまうことも考えられますので注意しましょう。
耳が遠くなって、インターホンなどが聞こえない場合の対策については、下記の記事で詳しく解説しています。
最後は、電話の見守りでは「正確な情報を把握できない」点です。
高齢者の中には「子供に余計な心配をかけたくない」と思っている人がたくさんいます。
少し体調面が気になっていても、電話で元気なフリをする可能性もありますし、自分自身が体調の変化に気づいていないことも。
電話だけでは、親御さんの様子をしっかりと確認することができない場合もありますので、十分に気を付けましょう。
高齢者向け見守り電話サービスおすすめ3選
ここからは、親御さんの安否確認におすすめしたい「見守り電話」のサービスを3つ紹介していきます。
費用や特徴なども併せてチェックしてみてくださいね。
- 郵便局「みまもりでんわサービス」
- 株式会社こころみ「つながりプラス」
- 株式会社レラシオンジャパン「みまもりコール」
順番に確認していきましょう。
郵便局|みまもりでんわサービス
郵便局から提供されている「みまもりでんわサービス」は、自動音声によって、親御さんの安否確認を代行してくれるサービスです。「1日1回」毎日電話してくれるのがポイント。
体調確認の内容は、見守る側のご家族にメールで通知されます。
あらかじめ設定した「指定の時間」に、毎日着信が来るシステムですので、親御さんの生活スタイルを乱す心配もありません。
もし、応答がなかった際には1時間後に再度電話をかけてもらえるので安心です。
また「音声メッセージの見守りだけでは不安」という方には「みまもり訪問サービス(月に1度、郵便局員が自宅まで訪問)」や、オプションサービスの「駆けつけサービス」も追加することができます。
みまもりでんわサービス | 固定電話:1,070円 携帯電話:1,280円 |
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みまもり訪問サービス | 2,500円/月1回 |
駆けつけサービス(オプション) | 880円/月 |
株式会社こころみ|つながりプラス
株式会社こころみから提供されている見守り電話サービス「つながりプラス」は、会話型見守りサービスとして大きな注目を集めています。
定期的な会話で、認知機能低下を防止することにも効果的!
担当のコミュニケーターが1週間に1回(10分程度)電話で様子を確認し、趣味や悩み・家族のことなど、さまざまな話題を聞き出してくれます。
その日のうちに、見守る側のご家族にレポートとして提出してもらえますので、親御さんの近況がわかる仕組みです。
「家族だからこそ話せない」という話題も多いので、コミュニケーターとの会話を楽しみしている高齢者も多いでしょう。
入会金 | 11,000円 |
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月額使用料(週1回の電話) | ライフレポートプラン:9,680円 簡易ライフレポートプラン:5,940円 |
株式会社レラシオンジャパン|みまもりコール
株式会社レラシオンジャパンから提供されている見守り電話サービス「みまもりコール」は、一人暮らしの孤独感を軽減してくれる、会話型見守りサービスです。
「忙しくて、なかなかゆっくり話を聞いてあげられない」「仕事から帰ってくる時間には、親は寝ているので電話ができない」など、見守る側のご家族にもさまざまな悩みがありますよね。
みまもりコールのサービスは、コミュニケーターが丁寧に親御さんの話を聞いてくれるので安心です。
電話の回数は「週1回」「週2回」「毎日」から選べるのも嬉しいポイント!もしも繋がらなかったときには、1日3回まで再コールしてもらえます。
ご家族は、いつでも「マイページ」から「見守りレポート」を確認することができますので、離れて暮らす親御さんの様子を把握することができるでしょう。
初回登録料 | 11,000円 |
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固定電話宛て | 週1コース:3,300円 週2コース:5,500円 毎日コース:11,000円 |
携帯電話宛て | 週1コース:3,850円 週2コース:6,600円 毎日コース:13,200円 |
まとめ|見守り電話で対応できない場合はカメラ型も検討しよう
本記事では、高齢者向けの見守り電話とはどのようなものか、メリット・デメリットやおすすめサービスについて詳しく解説してきました。
見守り電話は、見守りサービスに抵抗のある高齢者でも受け入れられやすいことやWi-Fi不要で利用できるといったメリットがある一方、万が一の時に対応が遅れてしまうといったデメリットもありましたね。
電話だけの見守りでは不安だと感じた場合には、カメラ型やセンサータイプのサービスも検討してみるのがおすすめです。
一人暮らの高齢者におすすめの見守りサービスについては、一人暮らしの親が心配|おすすめの見守りサービスや一人暮らしの限界年齢を解説の記事で詳しく解説していますので、是非チェックしてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。