高齢者の見守りサービスの中でも、実際に親御さんの様子が確認できる「見守りカメラ」は高い人気を誇っています。
「離れて暮らす親が心配」「ちゃんと一人で生活できているのだろうか」と心配になってきたとき、まず第一に検討するのが見守りカメラではないでしょうか。
見守りカメラで親御さんの生活リズムを把握できれば、不安は大きく軽減されます。
しかし、高齢者・介護用の見守りカメラは、非常にたくさんの種類が販売されていますので何を基準に選べば良いのか悩んでしまうでしょう。
本記事では、高齢者向け見守りカメラの特徴や機能、選び方のポイントやおすすめカメラ5選について詳しく解説していきます。
老人向け見守りカメラを検討中の方の参考になると幸いです。
高齢者向けの見守りカメラとは?
高齢者に向けた見守りカメラとは、どのようなものなのでしょう。
「見守りカメラ」とは室内にカメラを設置し、連動させたスマホアプリなどを使用して、離れた場所からでも室内の様子を確認できるカメラのことです。
高齢者だけでなく、お子さまやペットの見守りになどにも、幅広く活用されています。
高齢者社会が深刻化している現在、一人暮らしの老人の数は増加する一方です。
「できれば親を呼び寄せて一緒に暮らしたい」「施設に入ってくれたら安心だけど、自宅を離れたくないようだ」など、それぞれの家庭において、さまざまな理由が存在するでしょう。
また、同居している高齢者がいる場合、仕事や買い物などで一時的に離れる時間もあります。
そんな時、見守りカメラがあれば「見守る側」「見守られる側」にとって、安心感が生まれるはずです。
おすすめの見守りカメラランキングは、下記の記事で詳しく解説しています!
高齢者向け見守りカメラ 7つの選び方
数多くのメーカーから販売されている見守りカメラですが、どのようなポイントに注意して選ぶのが良いのでしょうか。
選ぶときにチェックすべき点は下記の7つです。
- 撮影可能な範囲
- Wi-Fi不要かどうか(インターネット環境の必要性)
- 通話・会話機能の有無
- 夜間撮影(暗視機能)可能かどうか
- センサー機能がついているかどうか
- プライバシーモードが搭載されているか
- スマホアプリの操作のしやすさ
それでは順番に確認していきましょう。
撮影可能な範囲
それぞれの見守りカメラによって、撮影可能な範囲は異なります。
購入前に、どの程度の範囲を撮影したいのかシミュレーションし、撮影可能かどうか判断しましょう。
中には、カメラの角度が「見守る側」のスマホアプリで自在に動かせるタイプのものもあります。
高齢者は、いつどこで躓いて転んでしまったり、体調が急変するかわかりません。
せっかくカメラを導入しても、死角が多ければ無意味になってしまいます。
できるだけ広範囲を映すことができる、見守りカメラを選ぶのがおすすめです。
Wi-Fi不要かどうか(インターネット環境の必要性)
高齢者の見守りカメラを選び方のポイント2つ目は、Wi-Fi不要かどうかです。
販売されている商品の多くは、インターネット回線が必要となります。
しかし「高齢者の一人暮らし」に、ネット環境は必要ないと思う方も多いかもしれません。
親御さんがスマートフォンを持っていない場合は尚更です。
ネット回線の開通工事は、手間や時間・月額料金もかかります。
あらかじめネット環境が整っていれば、どのタイプの見守りカメラを選んでも問題ありませんが、Wi-Fi不要を希望する場合には、事前調査が必要となるでしょう。
通話・会話機能の有無
一人暮らしの高齢者向けの見守りカメラに、通話や会話する機能がついていると安心です。
「電話の音に気付かなくなった」「話し相手がいないだろうから、日々の何気ない出来事をいつでも聞いてあげたい」と感じている方も多いはず。
見守りカメラでいつでも気軽に「声掛け」や「通話」ができれば、何気ない会話を楽しむことも可能ですし、薬の飲み忘れがあった場合などにも便利です。
会話機能が搭載されている見守りカメラについては、下記の記事をチェックしてみてくださいね。
夜間撮影(暗視機能)が可能かどうか
夜間撮影の機能がついているかどうかも、チェックしておきたい項目のひとつ。
就寝中に体調が急変する可能性もありますし、トイレに起きた際の転倒や夜中の徘徊なども心配です。
暗視機能が搭載されている見守りカメラなら、照明がついていない状態でもしっかり撮影できるため、万が一の時にも気づくことができます。
センサー機能がついているかどうか
見守りカメラを購入する際には、センサー機能がついているものを選ぶのがおすすめです。
一言で「センサー」と言っても用途はさまざま。
例えば、普段の生活で必ず使用するであろう「トイレのドア」や「冷蔵庫」などにセンサーを設置しておけば、仕事などで見守りができない時間帯にも安否確認ができるので非常に便利です。
また、温度センサーが搭載されていれば、夏の暑い時期でも熱中症のリスクが軽減します。
年齢を重ねるごとに、暑さを感じにくくなったりエアコン代を節約したいと考える老人が多いのも事実です。
室温が一定以上になった場合に、温度センサーが反応し、見守る側のご家族にも通知されるカメラもありますので、必要なセンサーが搭載されているタイプを選びましょう。
プライバシー機能が搭載されているか
プライバシー機能が搭載されているか否かも、見守りカメラを選ぶときには重要なポイントです。
親御さんの中には、カメラで見守られることに抵抗感のある方も珍しくありません。
「気持ちの良いものではない」「なんとなく監視されている気がする」という人も多いでしょう。
適度な距離感を実現できるプライバシー機能は、高齢者にとって「見守りカメラ」のハードルを下げることに繋がります。
誰にでも、見られたくない部分はあるものです。
スピーカー機能やカメラをオフにし、録画をストップさせられるタイプを選ぶと、親御さんの理解を得られるでしょう。
スマホアプリの操作のしやすさ
見守りカメラ本体の操作性も大切ですが、連携するスマホアプリが操作しやすいかどうかもチェックしておきましょう。
機能が多すぎて使いづらかったり、画面が見づらいアプリだと、見守りにも支障をきたしてしまいます。
見守る側のスマホから、親御さんの自宅に設置しているカメラの操作をする機会も多いので、必ずチェックしておきたい項目です。
緊急時にも、柔軟な対応を取るためには、スマホアプリの使い勝手は事前に確認するようにしましょう。
高齢者向けの見守りカメラを使うメリット
一人暮らしの高齢者・老人に「見守りカメラ」を使うメリットは、大きく分けて下記の6つです。
- 離れて暮らしていても、いつでも様子を確認できる安心感がある
- 体調の変化や認知機能の低下に気づくことができる
- 日常の生活リズムを把握することができる
- 薬の飲み忘れ防止・食事管理ができる
- 来客や訪問者をチェックできる
- すべてスマホアプリに通知が届くので、カメラを見られない時間でも安心感がある
見守りカメラがなければ、体調の急変や緊急事態にも気づくことはできません。
見守りカメラを導入する最大のメリットは「非常事態があった時にいち早く気づいて通報できる」という点です。
遠く離れて暮らしていても、状況が察知できるので、さまざまな対応を取ることができます。
また、仕事などで忙しい時間帯には、スマホに通知が来る点も安心です。
高齢者や一人暮らしの老人の見守りサービスで「カメラ」を導入するメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
高齢者向けの見守りカメラを使うデメリット
たくさんのメリットがある見守りカメラですが、覚えておきたいデメリットもあります。
- 初期費用や月額利用料がかかる
- 通信費(Wi-Fi)が発生する
- 停電や災害時などには利用できない場合もある
- 見守りたい場所が多いと、カメラやセンサーがいくつも必要になる
- 危険の多い「浴室」には設置できない
見守りカメラのデメリットは、大きく分けて上記の5つです。
導入時にインターネット工事が必要な場合もあり、初期費用や月額料金に加え、Wi-Fiなどの通信費も発生します。
安心で便利なサービスですが、まとまった費用が必要となることも事実です。
見守る側・見守る側双方の負担にならないよう、事前にしっかりと話し合いの場を設けるようにしましょう。
また、カメラやセンサーは、基本プランの利用の場合「1つずつ」セットになっています。「いざという時のために、カメラはリビングだけでなく寝室や玄関・キッチンにも設置したい」「センサーは、生活導線にたくさん設置した方が安心」と考えることもあるでしょう。
そうなると、それぞれにオプション料金がかかりますので、予算をオーバーしてしまう可能性も。
まずは基本プランで試してみて、不便に感じた点や足りないと思った箇所には、後からオプションを追加するのが良いかもしれません。
一人暮らしの高齢者におすすめの見守りカメラ5選
それではここから、高齢者向けの見守りカメラおすすめ5選について紹介していきます。
それぞれ料金が異なるのはもちろん、特徴や機能・契約期間の種類も異なりますので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
MANOMA(マノマ)
MANOMA(マノマ)は、大手SONY(ソニー)が提供しているスマートホームサービスです。
MANOMAの魅力は、開閉センサーで生活リズムを把握できるのはもちろん、アプリを通して声掛けも行うことができます。Alexa(アレクサ)で、リマインダー機能を活用できる点も魅力。
また、オプションを利用すれば、見守る側のスマートフォンから遠隔操作で「ドアの施錠」や「家電のON/OFF」などもできるので認知症の親御さんがいる際にも安心です。
月額料金も、非常に使いやすい料金設定となっていますので、チェックしてみてくださいね。
ネット環境の必要性 | 必要 ※MANOMAが提供(月々2,200円) |
---|---|
カメラ機能 | 暗い場所でもハッキリ見えるカメラ |
センサー機能 | 開閉センサー2個セット |
プライバシー機能 | 有り(シャッター付きカメラ) |
録画機能 | 有り(microSD) |
会話機能 | 有り(Alexa) |
初期費用 | 1,650円(初月料金) |
月額料金 | 3,278円(2ヵ月目以降) |
1ヵ月目にかかる費用は、事務手数料となる1,650円のみです。2ヵ月目以降も、3,278円と非常にリーズナブル。
また、自宅にネット環境がない場合はMANOMAが同時に提供してくれますので手間もかかりません。(月額2,200円)
オプション機能も充実しており、センサーを増やしたりスマート家電リモコンなども格安で付けられます。セコムの駆け付けサービスも利用できますので、いざという時にも心強いですね。
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MANOMAみまもりCUBE
高齢者や一人暮らしの老人におすすめしたい見守りカメラ1つ目は、株式会社ラムロックから販売されている「みまもりCUBE」です。
おすすめポイントは「Wi-Fi不要」であること。
面倒な開線工事や初期設定も必要ありませんし、介護保険給付対象の商品もあるのが魅力です。
また、30日間の「お試しキャンペーン」が実施されているため、リーズナブルな費用(1ヵ月3,190円)で「みまもりCUBE」の効果を体験することができます。
実際に試してみて「思っていた内容と違った」「自分たちには合わなかった」と感じた場合には、途中解約可能です。追加料金などが発生することもありません。
見守り機能に優れた、ラムロックの「みまもりCUBE」を、ぜひこの機会にチェックしてみてくださいね。
ネット環境の必要性 | Wi-Fi不要(本体内蔵SIMカード) |
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カメラ機能 | 暗視モード搭載 |
探知機能 | オプション有り |
プライバシー機能 | 有り |
録画機能 | 内蔵SDカード |
会話機能 | 有り |
初期費用 | 3,850円 |
月額料金 | 5,940円(大容量プラン) 5,390円(ライトプラン) |
また、探知機能(トイレや冷蔵庫のドアの開け閉めがあった際に、画像付きメールで知らせてくれる)は、月々1,100円で利用できます。
安否確認にも最適ですので、必要な場合は加入時に検討しましょう。
解約時の違約金に関しては、ご逝去や入所の場合、1年未満の解約であっても「免除」となります。
leafee(リーフィー)
leafee(リーフィー)は、程良い距離感を保ちながら見守りができると評判の室内カメラです。
お好みでカスタマイズできるので、非常に使い勝手が良く不安な点を強化することもできます。
Wi-Fi不要で利用できるのも嬉しいポイント!
また、ライフプランに合わせて「機器買取プラン」と「サブスクプラン」が選択できるのも魅力です。
14日間、無料お試しがついているので、実際に機能や効果を確認できます。違約金も一切発生せず、いつでも解約できるのも安心ですね。
ネット環境の必要性 | Wi-Fi不要 |
---|---|
カメラ性能 | ナイトビジョン搭載/360°首振り可能タイプも有 |
センサー機能 | 人感センサー/マグネットセンサー |
プライバシー機能 | なし |
録画機能 | 有り(microSD) |
会話機能 | 有り |
初期費用 | サブスクプラン:無料 機器買取プラン:4,378円 |
月額料金 | サブスクプラン:1,628円~ 機器買取プラン:1,078円~ |
leafee(リーフィー)は、自分で必要なサービス(機器)を選択できるサービスです。
スターターセットは用意されていますが、足りない場合には、自分好みにカスタマイズ可能となっていますのでチェックしてみてくださいね。
TRINITY ユーコとヨーコ
ユニークなネーミングでインパクト抜群の「ユーコとヨーコ」は、株式会社トリニティーから販売されている見守りカメラです。
インターネット不要で、設置も簡単!非常にコンパクトですので、置く場所に困ることもありません。
カメラを通して会話も可能ですので、離れていても、毎日コミュニケーションが取れます。
ネット環境の必要性 | Wi-Fi不要 |
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カメラ性能 | 赤外線機能付き |
センサー機器 | なし |
プライバシー機能 | なし |
録画機能 | なし |
会話機能 | 有り |
初期費用 | キャンペーン実施につき無料(本来は10,000円) |
月額料金 | 10GBプラン:4,950円 30GBプラン:6,600円 50GBプラン:7,700円 |
「プランの目安がわからない」という方も多いかもしれません。
10GBプランは、見守る側の人数が「1人」であり、1日に数分程度の見守りで良いという方におすすめです。
30GBプランの場合「2〜3人」での見守りに適しており、1日に30分〜1時間程度の閲覧が予想されるケースに利用すると良いでしょう。
また、50GBプランは、見守る側の人数が「4人以上」の場合。毎日1時間〜1.5時間以上の閲覧に最適です。
株式会社 塚本無線「みてるちゃん」(300万画素モデル)
一人暮らしの高齢者におすすめしたい見守りカメラ、最後にご紹介するのは、塚本無線から販売されている「みてるちゃんシリーズ」の300万画素モデルです。
みてるちゃんシリーズには、この他にも「500万画素モデル」や「みてるちゃん2」、「4MPみてるちゃんたまご」などがあります。
おすすめポイントは、温度や湿度を測定するセンサーがついていること。熱中症対策も万全です。
また「水平旋回は360°」「垂直旋回は93°」「視野角は120°」まで対応しているため、広範囲にわたって撮影することが可能となっています。
自動追跡機能も搭載されているので、部屋の中で転倒した場合でも確認できるのがポイント。
ネット環境の必要性 | Wi-Fi必要 |
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カメラ性能 | 赤外線LED搭載で夜間撮影に対応 |
センサー機器 | 自動追跡/追跡機能 |
プライバシー機能 | なし |
録画機能 | 128GBのmicroSDカードで10日間の撮影可能 ※いっぱいになったら古い順に自動削除 |
会話機能 | 有り(音量調節可能) |
初期費用 | 7,888円(本体購入料金) |
月額料金 | なし |
みてるちゃんは、月額料金などは必要なく、本体を購入するタイプです。(ただしWi-Fi環境が必要なので、インターネット料金は別途必要)
月額料金がかからないのは、大きな魅力と言えるでしょう。
また「よく見る場所」を登録できるシステムがあるので、親御さんが普段座っている位置やキッチン・ドア付近などを設定しておくと安心ですね。360°旋回に対応している高画質カメラですので、1台でさまざまな場所の安全が確認できます。
購入タイプなので、契約期間の縛りもなく、違約金などが発生することもないので利用しやすいでしょう。
まとめ|高齢者の見守りにはカメラ導入がおすすめ!
本記事では、見守りカメラとはどのようなものなのか、選び方のポイントやカメラを導入する上でのメリット・デメリット・おすすめモデル5選などについて詳しく解説してきました。
離れて暮らす親の見守りサービスを検討したときには、実際にリアルタイムで様子を確認できる「見守りカメラ」がおすすめです。
選び方のポイントでも触れましたが、見守りカメラには、インターネット回線が必要なものとそうでないものがあります。
Wi-Fiが必要なモデルを購入(契約)した場合には、初期費用や月額料金の他に「インターネット使用料」もかかることになりますので注意しましょう。
見守りカメラを設置する際には、何よりも「親御さんが納得しているかどうか」も大切なポイントです。
見守りカメラに抵抗がある方は意外に多いものですので、一方的な気持ちをぶつけるのではなく、しっかりと話し合いの場を持つよう心がけましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。